2006年10月05日: 病気にならない生き方
過日、両親から「そろそろ健康に気を配った方がいいよ」と贈られた本。正直に言ってこれまで健康本など読んだこともなかったので、それなりに新鮮であった。ネットで調べてみたら、この本が原因で牛乳有害論争というのが勃発しているとのこと。文中にもあるが、著者の主張では「日本人の胃腸には牛乳が適さない」そうで、しかも「加熱殺菌することにより、牛乳本来の栄養分である脂肪酸が不飽和脂肪酸に変質し、かえって有害である」と主張されている。私自身は昔から乳糖不耐性の体質であるらしく、牛乳が体に合わなくてあまり好きではなかったが、この本を読んでみてその理由に納得した。
この本の特徴は、ロジック立てが演繹法ではなく帰納法で書かれているところで、著者の豊富な臨床体験に基づいて推測しているだけである。よって、この見解に反対する論者は、「証拠を出せ」とか「因果関係が認められていない」ということを言いがちである。著者はそのように反論されることを十分承知の上で書いているのであろうが、もう少し事実と推測を分離して書いた方がより説得力が高まったのではないかとも思われた。
いずれにせよ、昨年のベストセラーということで、内容的にも読んでおいて損はない本であった。類似書で「フィット・フォー・ライフ」という本があるそうだが、こちらも読んでみようと思う。
この本の特徴は、ロジック立てが演繹法ではなく帰納法で書かれているところで、著者の豊富な臨床体験に基づいて推測しているだけである。よって、この見解に反対する論者は、「証拠を出せ」とか「因果関係が認められていない」ということを言いがちである。著者はそのように反論されることを十分承知の上で書いているのであろうが、もう少し事実と推測を分離して書いた方がより説得力が高まったのではないかとも思われた。
いずれにせよ、昨年のベストセラーということで、内容的にも読んでおいて損はない本であった。類似書で「フィット・フォー・ライフ」という本があるそうだが、こちらも読んでみようと思う。
2006年04月25日: 社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
「営業マンは断ることを覚えなさい」の著者による続編的な本です。
後半は少しダレた感じになってしまいますが、序盤の広告宣伝投資に対する考え方、中盤の人材投資に対する考え方は参考になりました。
特に
また、「会社を大きくする投資」の順番を、「販促→採用→教育→環境整備→システム」とステップ化しているところもこの本の良いところだと思います。往々にしてこの手の本は、「やらなければならないこと」は列記されていても、実際にそれをどの順番でやるべきかは書いていないことが多いので、自分の考えを整理する意味でも有用でした。
後半は少しダレた感じになってしまいますが、序盤の広告宣伝投資に対する考え方、中盤の人材投資に対する考え方は参考になりました。
特に
というくだりは、当たり前のことなのですが、改めて考えさせられました。"経営における「投資」とは、不確実なものや手段にお金を使うこと"
また、「会社を大きくする投資」の順番を、「販促→採用→教育→環境整備→システム」とステップ化しているところもこの本の良いところだと思います。往々にしてこの手の本は、「やらなければならないこと」は列記されていても、実際にそれをどの順番でやるべきかは書いていないことが多いので、自分の考えを整理する意味でも有用でした。
2004年06月01日: イノベーションへの解
久しぶりに最近読んで感心した本について書いてみます。最近、かの高名なClayton Christensen氏の新刊、『イノベーションへの解』を読んでいます。前作も目からウロコの感がありましたが、この新刊もなかなか素晴らしいと思いました。特に、企業のリソース配分プロセスにおいて、境界条件を顧客と投資家が決めているという指摘、そして、組織としての学習工程を経営者ではなく中間管理職以下のスタッフとその企業のコスト構造が支配しているという指摘は、非常に的確だと思いました。言われてみれば当たり前なので、ある意味でコロンブスの卵ですね。
また、新規事業にとって良い金と悪い金があり、良い金は「成長は気長に待つが、利益は気短に急かす」タイプであり、悪い金は「成長は気短に急かすが、利益は気長に待つ」タイプであるとする部分にも、非常に共感というか、自分自身の事業経験や現在の実感と符合します。
1年程前に、最初に苦労して良かったと思うことで「資金が不足気味だったために、節約を徹底する風潮が自然に生まれた」と書きましたが、この「節約を徹底する風潮」というのは、そのまま突き詰めていけば「低コストのビジネス構造」に昇華させることが出来ます。実のところ、最初はお金が無かったため、資金が潤沢な他のVBを見て、正直「羨ましい」と思ったこともありました。しかしながら現在では、この資金が潤沢でなかったことが低コストビジネス構造の構築に繋がり、結果として会社の競争力を高めてきたと考えています。自画自賛で、恐縮ですが・・・
この成果は、最近のコンペにも如実に現れてきており、大手ベンダーさんと競合しても勝つようになってきました。お客様に、「何故当社に決められたのですか?」とお聞きすると、「他の提案よりも機能が豊富で、尚且つ価格が圧倒的に安いから」とお答えいただくことが多いです。つまり、コストパフォーマンスが高いということですが、だからといって、当社が無理して赤字受注しているワケではありません。そんなことをしていたら、この規模の会社は直ぐに潰れます(^_^;)
コンペで競合するということは、「お客様から見て類似のソリューション」ということです。にも拘らず、コストパフォーマンスに大きな差が出るということは、要するに「ビジネスモデルとコスト構造が異なる会社間で競争している」ということなんですね。これは非常に重要な概念で、VBというモノは、この構造的な違いに基づく競争に持ち込まなければ、絶対に大きく成功しないと思います。
この成功事例の分かりやすいものとして、ダイレクトモデルで有名なデルが挙げられます。何度も語りつくされたことではありますが、デルがやっていることは、一見するとそれほど難しいものではありません。単純に言えば、中間業者を排除することで在庫を極小化し、得られたコストメリットを価格に転嫁して競争しているだけです。しかしながら、競合者はなかなか上手くキャッチアップ出来ていないようです。詳しくは省きますが、ここにも「構造的な違いに基づく競争」の構図が見受けられます。
先ほど挙げた1年前のコラムでは、「技術力は差別化の源泉ではない」と書いていたのですが、今振り返ってみると、「当時私が書きたかったことはこのことだったんだな」と思います。というわけで、新規事業を目指す方々は、是非ともこの本を一読するようにお薦めします。たぶん、読むだけではなかなか実感出来ないと思いますが、これに自身の経験を重ねて考察していけば、きっと「次代のデル」を構築するチャンスにめぐり合うような気がします。当社もまだまだ発展途上ですが、少しずつにせよ、この「構造的な違いに基づく競争」に持ち込んで、大きく成功させたいと考えています。
また、新規事業にとって良い金と悪い金があり、良い金は「成長は気長に待つが、利益は気短に急かす」タイプであり、悪い金は「成長は気短に急かすが、利益は気長に待つ」タイプであるとする部分にも、非常に共感というか、自分自身の事業経験や現在の実感と符合します。
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| 十分な成長から不十分な成長へのスパイラル (出所:イノベーションへの解 314頁) |
1年程前に、最初に苦労して良かったと思うことで「資金が不足気味だったために、節約を徹底する風潮が自然に生まれた」と書きましたが、この「節約を徹底する風潮」というのは、そのまま突き詰めていけば「低コストのビジネス構造」に昇華させることが出来ます。実のところ、最初はお金が無かったため、資金が潤沢な他のVBを見て、正直「羨ましい」と思ったこともありました。しかしながら現在では、この資金が潤沢でなかったことが低コストビジネス構造の構築に繋がり、結果として会社の競争力を高めてきたと考えています。自画自賛で、恐縮ですが・・・
この成果は、最近のコンペにも如実に現れてきており、大手ベンダーさんと競合しても勝つようになってきました。お客様に、「何故当社に決められたのですか?」とお聞きすると、「他の提案よりも機能が豊富で、尚且つ価格が圧倒的に安いから」とお答えいただくことが多いです。つまり、コストパフォーマンスが高いということですが、だからといって、当社が無理して赤字受注しているワケではありません。そんなことをしていたら、この規模の会社は直ぐに潰れます(^_^;)
コンペで競合するということは、「お客様から見て類似のソリューション」ということです。にも拘らず、コストパフォーマンスに大きな差が出るということは、要するに「ビジネスモデルとコスト構造が異なる会社間で競争している」ということなんですね。これは非常に重要な概念で、VBというモノは、この構造的な違いに基づく競争に持ち込まなければ、絶対に大きく成功しないと思います。
この成功事例の分かりやすいものとして、ダイレクトモデルで有名なデルが挙げられます。何度も語りつくされたことではありますが、デルがやっていることは、一見するとそれほど難しいものではありません。単純に言えば、中間業者を排除することで在庫を極小化し、得られたコストメリットを価格に転嫁して競争しているだけです。しかしながら、競合者はなかなか上手くキャッチアップ出来ていないようです。詳しくは省きますが、ここにも「構造的な違いに基づく競争」の構図が見受けられます。
先ほど挙げた1年前のコラムでは、「技術力は差別化の源泉ではない」と書いていたのですが、今振り返ってみると、「当時私が書きたかったことはこのことだったんだな」と思います。というわけで、新規事業を目指す方々は、是非ともこの本を一読するようにお薦めします。たぶん、読むだけではなかなか実感出来ないと思いますが、これに自身の経験を重ねて考察していけば、きっと「次代のデル」を構築するチャンスにめぐり合うような気がします。当社もまだまだ発展途上ですが、少しずつにせよ、この「構造的な違いに基づく競争」に持ち込んで、大きく成功させたいと考えています。
2001年10月01日: 本は自分のレベルに応じて語りかけてくる
暑い暑いと思っていたら、いつの間にか秋風が吹きはじめ、朝夕が大分冷え込んできましたね。ずいぶんとコラムの更新が空いてしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私の方は、今年の夏もあっという間に過ぎてしまいました。毎日のように営業で外出しているせいか、時間が加速しているように感じます。ただ、去年の今頃はあまり外出もせず、テストコードを書いていたりしたので、それに比べればずいぶんと進んできたように思います。
会社を始めてからこれまでは、全く余裕が無かった(今もありませんが)こともあり、本を読まなくなってしまっていましたが、最近は忙しい合間を縫って、少しずつ本を読んでおります。このコラムでも書いたかもしれませんが、私は昔から本を読むのが好きで、高校でドロップアウトしかかっていた時にも、意外と本は読んでいました。そのころから経済モノなども読んでおり、『MADE IN JAPAN』(盛田昭夫著)、『Japan as No.1』(Ezra Vogel著)、『日はまた沈む』(Bill Emmott著)なんて渋すぎる(?)本を読んでいましたね。今思い返すと、内容は良く理解できなかった部分も多かったのだと思いますが、無意識に経済とか経営とかに興味があったのかもしれません。余談ですが、共同創業者である塩田のお父さんは大学教授で、実は上記『Japan as No.1』Ezra Vogel教授のお友達だそうです。半年くらい前、私がこの本を再読していたときに、謝辞の中に塩田という人の名前を発見して、それを塩田に聞いてみたら発覚しました。塩田のお父さんは凄い人だったんですねぇ。皆さんも手元に同書があれば確認してみて下さい。
話変わって最近読んだ本は、(多少恥ずかしながら)『金持ち父さん、貧乏父さん』(ロバート キヨサキ著)です。今週は第2弾の『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』を読んでいます。結構夏の前に流行っていたらしいので、遅ればせながらなのですが、なかなか面白いですね。あの本の通りにやったとしても、みんながみんな金持ちになるわけではないところがビジネス上の騙し部分ではありますが、それでもあれだけ簡単に考え方を整理した本は、今までに無かったように思います。特に「自宅は負債である」というフレーズは、私が常々感じていたことでもあり、非常に同意できます。自分で会社を経営していても、あれだけ明快に理解している人が全部ではないと思いますので、一度機会があれば読んでみることをお薦めします。\1,600なら安いものでしょう。
他には、本田宗一郎さんの本を再読していますね。最近頓に感じることは、宗一郎さんやその他成功者の言葉は、人生のある時もしくはあるポジションにまで到達しないと理解できないということです。いえ、「本は自分のレベルに応じて語りかけてくる」と言い換えても良いかもしれません。私が、同じ本を何度も何度も読むことが好きな理由はこれです。自分の成長に合わせて、全く違うインスピレーションを得られるため、ついつい何度も読み返してしまいます。若いときには、広く浅く読むことも非常に有用且つ必要な事ではありますが、最近は何度も読み返す方が好きですね。やったことがない方は試してみて下さい。非常に新鮮だと思います。
というわけで、久しぶりに書いたら単なる本の話になりましたが、本業の方もなんとかやっております。最近は段々と営業の案件も見えてきまして、これからやるぞという感じです。今仕込んでいる話も、もう少ししたら世に出せると思いますので、皆さん応援の程よろしくお願いいたします。
私の方は、今年の夏もあっという間に過ぎてしまいました。毎日のように営業で外出しているせいか、時間が加速しているように感じます。ただ、去年の今頃はあまり外出もせず、テストコードを書いていたりしたので、それに比べればずいぶんと進んできたように思います。
会社を始めてからこれまでは、全く余裕が無かった(今もありませんが)こともあり、本を読まなくなってしまっていましたが、最近は忙しい合間を縫って、少しずつ本を読んでおります。このコラムでも書いたかもしれませんが、私は昔から本を読むのが好きで、高校でドロップアウトしかかっていた時にも、意外と本は読んでいました。そのころから経済モノなども読んでおり、『MADE IN JAPAN』(盛田昭夫著)、『Japan as No.1』(Ezra Vogel著)、『日はまた沈む』(Bill Emmott著)なんて渋すぎる(?)本を読んでいましたね。今思い返すと、内容は良く理解できなかった部分も多かったのだと思いますが、無意識に経済とか経営とかに興味があったのかもしれません。余談ですが、共同創業者である塩田のお父さんは大学教授で、実は上記『Japan as No.1』Ezra Vogel教授のお友達だそうです。半年くらい前、私がこの本を再読していたときに、謝辞の中に塩田という人の名前を発見して、それを塩田に聞いてみたら発覚しました。塩田のお父さんは凄い人だったんですねぇ。皆さんも手元に同書があれば確認してみて下さい。
話変わって最近読んだ本は、(多少恥ずかしながら)『金持ち父さん、貧乏父さん』(ロバート キヨサキ著)です。今週は第2弾の『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』を読んでいます。結構夏の前に流行っていたらしいので、遅ればせながらなのですが、なかなか面白いですね。あの本の通りにやったとしても、みんながみんな金持ちになるわけではないところがビジネス上の騙し部分ではありますが、それでもあれだけ簡単に考え方を整理した本は、今までに無かったように思います。特に「自宅は負債である」というフレーズは、私が常々感じていたことでもあり、非常に同意できます。自分で会社を経営していても、あれだけ明快に理解している人が全部ではないと思いますので、一度機会があれば読んでみることをお薦めします。\1,600なら安いものでしょう。
他には、本田宗一郎さんの本を再読していますね。最近頓に感じることは、宗一郎さんやその他成功者の言葉は、人生のある時もしくはあるポジションにまで到達しないと理解できないということです。いえ、「本は自分のレベルに応じて語りかけてくる」と言い換えても良いかもしれません。私が、同じ本を何度も何度も読むことが好きな理由はこれです。自分の成長に合わせて、全く違うインスピレーションを得られるため、ついつい何度も読み返してしまいます。若いときには、広く浅く読むことも非常に有用且つ必要な事ではありますが、最近は何度も読み返す方が好きですね。やったことがない方は試してみて下さい。非常に新鮮だと思います。
というわけで、久しぶりに書いたら単なる本の話になりましたが、本業の方もなんとかやっております。最近は段々と営業の案件も見えてきまして、これからやるぞという感じです。今仕込んでいる話も、もう少ししたら世に出せると思いますので、皆さん応援の程よろしくお願いいたします。

